マクダーミッド社、REACH規制に対応したプラスチック用めっき薬剤

 米・マクダーミッド社(MacDermid, Inc.)は、ヨーロッパの化学物質規制REACH規制に対応したプラスチック用めっき薬剤「evolve」の世界同時発売を発表した。

 同品は、ABS樹脂およびPC/ABS樹脂に対するクロムフリーエッチング薬剤で、初めて量産対応に成功した。めっきの前処理工程で、従来エッチングに使用していた六価クロムに代えて同品を使用することで、EUのREACH規制に対応できる。

 EUではすでにECHA(欧州化学機関)により、数種類の化学物質の最終使用期限が設定されており、その期限以降は特別な許可がない限り使用できない。規制対象である六価クロムは2017年9月以降、電解めっき、エッチングいずれの用途においても使用を制限されることが決定している。こうしたREACH規制を受けて、同社は装飾用三価クロムめっきシステムを開発、すでに多くのユーザーに使用されているが、今回新しくevolveの販売を開始した。

 同品は、強酸性薬品と金属酸化剤を主原料にしたエッチング剤で、この作用として樹脂中のブタジエン成分の酸化、溶解を促すことで、樹脂の表面に微細孔を形成させ、後工程の金属めっき皮膜と基材樹脂との密着性を高めるアンカー効果を発揮する。また従来法のクロム酸は不使用のため、排水の簡易化が期待できる。エッチングの程度はエッチングの時間と温度によって調整でき、多くのABS、PC/ABSタイプのPOP(Plating on Plastics=プラスチックめっき)に適しているという。

 なお、日本国内では日本マクダーミッド( http://www.macd.co.jp/ )が販売を行っている。

エッチング処理後のプラスチック(ABS剤)表面SEM像: エッチング処理後のプラスチック(ABS剤)表面SEM像:上が従来の六価クロム、下がevolveエッチング処理後のプラスチック(ABS剤)表面SEM像: エッチング処理後のプラスチック(ABS剤)表面SEM像:上が従来の六価クロム、下がevolve