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第9回ものづくりワールド名古屋

 

JFEスチールと伊藤忠丸紅鉄鋼、エジプトの主要な冷延・表面処理メーカーへ出資

 JFEスチールと伊藤忠丸紅鉄鋼は、エジプトで主要な冷延・表面処理メーカーであるカンディル社の発行済み株式をそれぞれ4.4%、12.1%合計16.5%を共同で取得した。

 エジプトは、北アフリカ・中近東地域(MENA)で今後も成長が期待される鋼材市場。その中で、カイロに拠点を置くカンディル社は、高級鋼拡販のための高品質な原板の安定調達と技術支援を、JFEスチールと伊藤忠丸紅鉄鋼は成長地域での高級鋼を含めた安定的な鋼材販売先の確保とビジネス拡大を目指しており、三社の考えが一致したことから、今回の株式取得に至ったという。

 カンディル社は1865年に創業、2015年で創業150周年を迎えるエジプトの冷延・表面処理メーカー。現在は家電、電気産業、商業用自動車、建材用途向けに、冷延鋼板・溶融亜鉛鍍金鋼板・カラー鋼板を年間約60万トン製造・販売し、それぞれの品種でエジプトNO.1シェアを誇っている。設備能力は、酸洗ライン720,000MT/年、冷間圧延ライン613,000MT/年、焼鈍ライン234,000MT/年、溶融亜鉛鍍金ライン408,000MT/年、カラー鍍金ライン60,000MT/年となっている。

 2000年にJFEスチール(旧川崎製鉄)が、冷間圧延ラインをカンディル社に納入したことから取引関係が始まった。その後も伊藤忠丸紅鉄鋼を通じてカンディル社に鋼材を供給継続、拡大し関係を強化してきた。

 今後、JFEスチールと伊藤忠丸紅鉄鋼はカンディル社と連携しながら、鋼材需要の高い伸びが予想されるエジプト市場において、より一層のマーケット開拓、および高級鋼の需要捕捉に注力する。