第14回新機械振興賞、表面改質関連でJFEスチールとトヨコーなどが受賞

 機械振興協会は、機械工業にかかわる優秀な研究開発およびその成果の実用化によって機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業などを表彰する「第14回新機械振興賞」を発表した。表面改質関連では、機械振興協会会長賞にJFEスチール「表面処理鋼板の非接触通板制御装置」、審査委員長特別賞にトヨコー、光産業創成大学院大学「レーザー光による塗膜除去装置」が選定された。受賞業績は以下の通り。

JFEスチール「表面処理鋼板の非接触通板制御装置」

 溶融亜鉛めっき鋼板は、自動車など幅広い分野で使用されている。そのめっき処理は、圧延されたベルト状の鋼板を溶融亜鉛で満たされた容器内を通すことで行っているが、亜鉛浴直後にある鋼板を支えるためのロールに亜鉛が付着し、それがロールの回転で飛び散り、製品に品質欠陥が生じていた。同社では、鋼板のサポートを電磁石として非接触化を試みたが、シングルコイルの電磁石では良好な制御ができなかった。本業績では、一つの鉄心に特性の異なるコイルを重ねて巻き、互いのコイルによる干渉を防止する回路を組み込むことで良好な制御を実現した。

トヨコー、光産業創成大学院大学「レーザー光による塗膜除去装置」

 日本の橋梁などの社会インフラ整備は、高度成長期の60年代から80年代にピークを迎えたため、今後20年で建設後50年以上となる施設が加速度的に増えることになる。これらのインフラの維持管理には、古い塗膜や錆落としなどの塗装素地の下地処理(ケレン処理)を行い、再塗装を施す必要がある。しかし、現行のケレン処理においては、大型装置が必要なブラスト処理や動力工具等による作業が行われており、有害物質を含む粉塵の飛散、産業廃棄物の増加、騒音および下地処理の不備による早期劣化等が問題になっている。本業績では、レーザー光を用いて塗膜除去を行うため、粉塵の発生が少なく、産廃物がほとんど出ないため、環境にも優しい。