メインコンテンツに移動
第9回ものづくりワールド名古屋

 

DOWAサーモテック、日系企業初となる熱処理事業でインドに本格進出

 DOWAサーモテック( http://www.dowa.co.jp/thermo-tech )は、インドの熱処理加工・工業炉製造会社Hightemp Furnaces Ltd.(HTF社)の株式を譲り受ける契約を同社のオーナーとの間で締結したと発表した。株式譲渡日は9 月末を予定しており、その時点で同社の発行済み株式を80%まで取得する(2011年6月末時点による持株比率は16.1%)。

 経済発展が続くインドでは、自動車生産の拡大に伴い、熱処理市場も高い成長が期待されており、2015年までの年平均成長率は12%程度と見込まれている。経営権取得後は、HTF社の持つ事業基盤にDOWA サーモテックの豊富な製造技術や日系顧客とのネットワークを付加することで、拡大するインド市場で確固たる地位を築いていく。従来の技術供与に加え、バッチ炉のラインナップ拡充や連続炉等の製造技術を新たに日本から導入することで、現地系・外資系メーカーを中心としたHTF社の既存顧客への拡販を図るとともに、DOWAサーモテックの日系顧客のインドへの進出・事業拡大にともなう需要増に応えていく。

 HTF社は1971年に設立され、バンガロール市をはじめインド国内に5工場を展開するインド最大の熱処理加工・工業炉製造会社。DOWAグループとは、1985年の技術供与にはじまり、1991年には資本参加するなど20年以上にわたる関係がある。今回、DOWAサーモテックはHTF社の持株比率を80%まで高めることで経営権を取得し、急速に拡大しているインドの自動車向け市場へ本格進出する。

 DOWAサーモテックの熱処理部門においては北米、タイ、中国に次いで4番目の本格的な海外進出拠点となる。同社では、引き続きマーケットやユーザーのニーズに対応しながら、海外展開を図っていく考え。