フェデラル・モーグル社、摩擦摩耗低減のピストンスカート・コーティングを開発

 大手自動車部品メーカーの米国フェデラル・モーグル(FM)社では先ごろ、ピストンスカート部のコーティング技術として、従来主流だったグラファイト系のコーティングよりもフリクションを低減しつつ、耐摩耗性を高める新しいコーティング技術を開発した。

 新たに開発したピストンスカート・コーティング「EcoTough」の主成分はグラファイト、二硫化モリブデン、カーボンファイバーをミクスチャーしたもので、グラファイトと二硫化モリブデンがフリクション低減の、カーボンファイバーが耐摩耗性向上の役割を果たす。さらにバインダーとしてコーティングの耐久性を高め、安全信頼性を高める樹脂材や10~12種類の添加剤を配合し性能を強化した。

 新ピストンスカート・コーティングは、エンジンが寿命に至るまでの耐久性を実現するよう設計されている。膜厚は、従来のグラファイト系コーティングに比べ30%厚みのある20μmで、この厚みが増したことで、長い稼動期間にわたり優れたフリクション低減と摩耗低減を可能にしている。新ピストンスカート・コーティングは従来と同じスクリーン印刷技術で成膜できるため、従来からのピストン製造プロセスや相手材などを変更することなく適用できるとしている。

 FM社では、この新しい固体潤滑混合コーティングをほかの自動車部品にも適用すべく試験・評価を進めている。