DLC標準化

図1 ISO/TC 107会議のもよう(千葉・柏の葉)(一社)DLC工業会、ナノテック㈱ 
平塚 傑工

 用途により適切にDLC膜を選択するには、定義や分類方法を規定し、評価手順の確立を行う必要がある。そのため現在、一般社団法人ニューダイヤモンドフォーラムを中心に、国際標準化の取組みが行われている。テーマとしては、DLC膜の分類、摩擦摩耗試験、光学特性評価がある。DLC膜の規格化は、ISO/TC 107において提案され審議されている。

 金属めっきやDLC膜、溶射など材料への金属、セラミックなどのコーティングのISO標準を取り扱う国際会議であるISO/TC 107が1月17~20日の三日間、千葉県柏市の柏の葉カンファレンスセンターで開催された。日本開催は2011年の大阪以来2回目となる。

 DLC工業会は、工業会発足にあたりウェブサイトを開設した。本サイト既報の通り同工業会は、平成29年度から正式に活動を開始する。これに伴い企業会員の応募先メールアドレスや会費などの確認が行える同工業会ウェブサイトを開設した。

 DLC工業会設立準備室は、「一般社団法人DLC工業会」を設立(今年6月に登記済み)、平成29年度から正式に活動を開始する。これに伴い同工業会では、企業会員の募集を開始した。募集する対象としては、DLC関連企業(成膜装置メーカー、受託加工業、DLCユーザー)や薄膜評価分析関連の企業、その他のDLCに関心がある企業、としている。

挨拶する中森氏 ニューダイヤモンドフォーラム(NDF、 http://www.jndf.org )は3月4日、東京都目黒区大岡山の東工大蔵前会館で、「DLC標準化特別委員会 セミナー ―DLC国際標準化と技術動向の最前線―」を開催した。

 (一社)ニューダイヤモンドフォーラム(NDF)は6月4日、東京都千代田区五番町の日本大学桜門会館で、「平成27年度第2回DLC標準化特別委員会(中森秀樹委員長)」を開催した。

日本アイ・ティ・エフ㈱ 取締役 辻岡 正憲
表1 日本におけるDLCの分類と定義案 DLC(ダイヤモンドライクカーボン)は、低摩擦、耐摩耗性、耐焼付き性、耐食性、ガスバリア性、赤外透過性、生体適合性という様々な特徴を有しており、非常に注目を集めている表面処理技術である。特に最近では、低摩擦による省エネ化、部品の延命による省資源化、潤滑油レスや有害物質を排出しないことによる汚染防止等、地球環境対策の表面処理として注目されており、自動車部品や機械部品などの摺動部の表面処理、工具や金型の表面処理としての適用が急速に広がりつつある1)-5)

評価項目 各都道府県の公設試験研究機関(公設試)と産業技術総合研究所(産総研)は、相互の情報交換を目的に設置されている産業技術連携推進会議(産技連)における技術向上支援事業として、平成24年度から19公設試が参加して「ものづくりに向けたDLC評価方法の検討」を行っている。

長岡技術科学大学 副学長 物質材料系 教授 斎藤 秀俊
さまざまなDLC膜とその色 わが国において、ダイヤモンドライクカーボン(DLC) の国際標準規格制定の機運が盛り上がってきているように感じる。6年前の平成19年に、国際標準規格の策定をにらんで実施された、わが国初のDLCラウンドロビンテストをこなしたときには、分類という壮大な作業の方向は間違っていなかったものの、DLCの何を調べるのか、それが工業の何に役に立つのか、真の意味を理解されていないように感じたし、筆者自身も理解しているとは言えない状態であった。

ISO/TC107本会議での提案のもよう ニューダイヤモンドフォーラム(NDF)は、昨年2月28日〜3月2日にドイツ・ベルリン市で行われたドイツ規格協会(DIN)内のISO/TC107(金属および無機質皮膜)本会議でDLCの摩擦摩耗試験規格案を提案、このほど採択が決定した。