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第9回ものづくりワールド名古屋

 

富士キメラ総研、高機能コート剤とその使用製品の市場調査の結果を発表

 富士キメラ総研は、ある基材に表面処理を施すことによって耐候性、撥水撥油性、導電性など高い機能性を付与するコート剤と、それらを使用した注目使用製品の市場を調査した。その結果を「2023年 高機能コーティングの現状と将来展望」にまとめた。

 この調査では、センシング技術やEV・PHVの電池向けなどに使用され、脱プラスチックによる環境対応などを背景に需要が高まる高機能コート剤29品目の市場の現状を明らかにするとともに、将来を展望した。また、コート剤を使用した製品の市場についても調査を行った。

 調査内容を見ると、規模の大きい黒色分散液が塗料やインキ分野に加え、EV・PHVの電池に使用される導電助剤向けで伸びている。生分解性コート剤など環境に配慮した製品も伸長、自動運転を目的としたセンシング技術に関わる赤外線透過インキや赤外線カットコート剤、電磁波シールドコート剤が伸びるため、2023年の市場は前年比6.1%増が見込まれるという。

 今後も、自動車のEV化進展によって黒色分散液が堅調に推移するほか、脱プラスチックの流れに伴い生分解性コート剤が大きく伸長する。また、センシング技術の普及などを背景に、低誘電接着剤などエレクトロニクス分野の高機能化に寄与するコート剤も伸びることなどから、2026年の市場は拡大が予想される、としている。