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第9回ものづくりワールド名古屋

 

中部電力など、金属製品を従来方式と比べて100分の1以下の時間で冷却できる急速冷却装置

 中部電力( https://www.chuden.co.jp/ )、豊電子工業( http://www.ytk-e.com/ )、直本工業( http://www.naomoto.co.jp/ )の3社は、金属製品を従来の自然放熱方式やファン風冷方式と比べて100分の1以下の時間で冷却できる急速冷却装置「HDブラストクーラー」を共同で開発した。

 工場の金属製品を冷却する工程で主流となっている自然放熱やファンを用いた冷却方式は、冷却時間が長いという課題があった。また、水に浸して冷却時間を短くする方式もあるが、割れの発生による製品不良や、冷却後に乾燥が必要であることが課題だった。 このため、冷却時間の短縮と製品不良の解消を両立する冷却方法が求められていた。

 同品は、微小な水滴(ミスト)と高圧エアを製品にあてることで、従来の自然放熱方式やファン風冷方式の100分の1以下の時間で、製品不良が発生することなく冷却する。金属製品(0.1~10kg程度)を900°Cから自然放熱で冷却する場合は、従来は数時間以上かかっていましたが、同品では最短で約1分に短縮できるという。また、水残りをなくして乾燥を不要にしたい、水によって変質する材料を冷却したい、できるだけ短い時間で冷却したいといった様々なニーズに合わせて、ミストの流量制御や高速冷風などを使いわけた3種類のモードから冷却方法を選択できる。さらに、製品を一個単位で冷却できるため、自動車業界で近年求められている、少量多品種生産を目的とした一個ずつ次工程に流す生産方式(一個流し)にも対応できる。
中部電力など「HDブラストクーラー」