マクダーミッド、エレクトロニクス関連のめっき技術動向を解説するセミナー開催

 マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ・ジャパン( http://www.macdermid.co.jp/ )は5月18日、神奈川県平塚市の平塚プレジールでエレクトロニクスに関連するめっき技術を解説する講演会「マクダーミッド・エンソン表面処理技術セミナー2018」を開催した。

 当日はプリント配線板メーカーなどのエレクトロニクスに関連するメーカーや、めっき専門業者などが約120名参加した。講演は、グローバルにめっき事業を展開する同社グループの中から、世界各国より専門分野のエキスパートが講師を務め、同社製品や世界のめっき情勢について解説を行った。また、グループ外からはエレクトロニクス分野の取組みを紹介する特別講演として、デンソー 基盤ハードウェア開発部 第2ハードPF開発室 課長 三宅敏広氏が「カーエレクトロニクスの動向と実装技術の課題」と題して自社のめっきに対する取組みについて紹介を行った。

 セミナーの冒頭、挨拶に立ったジュリアン・ベイショア社長は、「会場には弊社と取引のない企業の方もいらっしゃるかと思うが、これを機に是非ともチャンスをいただければと思う。本日は弊社の単なる製品紹介ではなく、海外のトレンドを含めた全世界の情報を日本の皆様に発信できればと思い開催を決めた。今日の目玉はいくつかあるが、Bill Bowermanが行うセッションでは弊社の硫酸銅めっきの新製品について全世界で初めて発表を行う。本来であればこのような新製品は本社のあるアメリカから発表を行うが、今回、初めて日本から発表をさせていただく。そして、もう一つは、デンソーの三宅様からカーエレクトロニクスの実装技術についてご講演をいただく。最後までご聴講いただければと思う」と述べた。
挨拶するベイショア社長挨拶するベイショア社長

 続いてJoe D’Ambrisi氏(Sr.Vice President–Electronics Solutions)が「マクダーミッド・エンソン・テクノロジーロードマップ」と題して講演。同社の製品は様々な電子機器におけるデバイスの内部接続回路で使用されており、全世界のほぼすべてのプリント配線板製造、半導体製造、ICサブストレート製造に化学薬品や実装材料を提供するなどで関わっているという。同氏は、各分野の市場予測などを示した上で、今後、エレクトロニクス分野で同社が対応するテクノロジーロードマップとして、回路形成分野における内層接着処理では銅エッチング量を1.25μmから0.20μmに低下することや、MSAP用感光性レジストの密着性では銅表面粗さを0.2μmまで低下させることを挙げた。導電化処理におけるダイレクトメタライゼーションでは、銅エッチング量を0.50μmにすることや生産性を向上すること、SAP無電解銅めっきではRa100nm以下で550gf/cmを達成することなどを掲げた。さらに、表面処理分野では無電解ニッケル金プロセスにおいて、ニッケル腐食に対する規格にクリアすることと、トータルコストを低減することを優先的に行っていくとした。

 引き続き、Bill Bowerman氏(Director–Metallization)が「最先端ビアフィルめっき技術と硫酸銅めっき技術」で登壇。同社ではSL-HDIのパターンめっきに適したビアフィリング硫酸銅めっき用添加剤「MacuSpec VF-TH200」を供給している。講演では同添加剤のプロセスフロー、作業条件などを示した上で無電解銅めっき上のビアフィリング性能、ダイレクトめっき上のビアフィリング性能、めっき厚の違いによるビアフィリング性能などを具体的に提示した。また、エニーレイヤービルドアップ用途のビアフィリング硫酸銅めっき用添加剤「MacuSpec AVF700」においても同様にプロセスフロー、作業条件などを示し、めっき膜厚によるビアフィリング性能を提示したほか、拡張力と伸び率、15回のリフロー処理後にビア底やビア内壁に剥がれなどがないことなどを示した。

 さらに、当日世界に先駆けて発表されたプリント配線板用の光沢硫酸銅めっき用添加剤「MacuSpec HT-300」は最大15:1の高アスペクト比基板に対して、優れたスローイングパワー(均一電着性)と耐熱性が得られる添加剤として紹介。すべての添加剤成分がCVSで分析できるほか、用途によってウェッター、ブライトナー、レベラーといった主要成分を個別に調整するなどして多層プリント配線板を作成するのに高い歩留まり性とプロセス安定性を提供するとした。

 このほか、当日は以下の講演が実施された。Jim Watkowski氏(Vice President,Innovation)「セミアディティブプロセスとICサブストレート基板向けめっきにおける推奨製品」、John Swanson氏(Director of OEM and Final Finishes )「最終表面処理の推移(OSP、ENIG、錫めっき)」、Bill Bowerman氏(Director–Metallization)「リジッドプリント配線基板向けダイレクトめっきプロセス」、John Swanson氏(Director of OEM and Final Finishes)「車載エレクトロニクスにおけるOEMの最新動向」、角田睦晴氏(アルファ・アセンブリ・ソリューションズ ジャパンリサーチセンター ディレクター )が「アルファ・アセンブリ・ソリューションズの次世代はんだ付け材料」。
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